CG用語集トップ > 第1章 基礎・座標・色・ディジタル画像
3次元復元は、撮影済みの2次元画像から、物体や空間の3次元形状、カメラ位置、光源、表面の性質などのシーン情報を推定する技術である。コンピュータグラフィックスが形状やカメラや光のデータから画像を生成するのに対し、3次元復元は画像からそれらの情報を求める逆向きの処理として理解できる。ディジタルカメラモデルを使うと、この処理方向の違いを整理しやすい。
CGでは、形状モデル、カメラ、光、反射特性などの情報をあらかじめ与え、それにもとづいて画像を生成する。3次元復元では、すでに撮影された画像を入力として、画像の背後にあるシーン情報を推定する。推定対象には、物体の3次元形状、カメラの位置や向き、表面の反射特性、周囲の光源などが含まれる。
画像は2次元なので、1枚の画像だけから奥行きを完全に決めるのは難しい場合が多い。そのため、複数の画像、視点の違い、陰影、輪郭、動き、カメラ情報などを利用する。3次元復元はコンピュータビジョンと関係が深く、画像から空間の情報を読み取る技術の一つである。
CG制作では、現実の物体や空間を3Dモデル化するために3次元復元の考え方が使われる。写真から形状を推定するフォトグラメトリや、スキャンデータをもとにしたモデル制作はその例である。作成された形状は、後でモデリングや修正作業によって制作向けデータに整えられる。
ゲーム開発では、現実の場所や小物を3Dアセットとして取り込む場合に3次元復元が関係する。ARゲームでは、カメラ画像から周囲の空間や平面を推定し、その上にCGを配置する処理にもつながる。現実空間とゲーム内CGを合わせるための基礎技術として理解できる。
複数方向から撮影した写真をもとに、建物や小物の3D形状を作る処理は3次元復元の例である。入力は写真画像、処理は対応点やカメラ位置の推定、出力は点群やメッシュなどの3次元情報になる。
3次元復元は、画像から3次元形状やシーン情報を推定する技術である。CGはデータから画像へ向かう処理、3次元復元は画像からデータへ戻る処理として対比すると覚えやすい。コンピュータビジョン、ステレオビジョン、座標との関連も押さえる。